WordPressを始めたとき、「設定が多すぎて何から手をつければいいの?」と迷ってしまう人は少なくありません。
でも安心してください。最初にやるべきことは整理されていて、順番に進めれば難しくありません。
この記事では、超初心者が最初に押さえておきたい7つの初期設定ポイントをわかりやすく解説します。
あわせて確認しておくと安心な設定や、WordPressをもっと便利にしてくれるプラグインの魅力も紹介します。
この記事を読めば、安心してWordPressを使い始められるようになります。
なぜ初期設定が大事なのか
WordPressはインストールした直後でも記事を書き始めることができます。
しかし、初期設定を整えずに使い続けると、思わぬトラブルや大きな損失につながる危険があります。
具体的には、SEOの評価、日々の運用、そしてセキュリティの3つの面で大きな問題が起こりやすくなります。
順番に見ていきましょう。

SEO評価が落ちるリスク
初期設定を誤ったまま記事を書き続けると、検索エンジンに正しく評価されず、せっかくの努力が無駄になってしまうことがあります。
たとえば、検索に表示されない状態で記事を増やしてしまったり、後から設定を変えたことで記事URLがすべて変わり、外部リンクやSNSシェアが一気に無効化されるケースです。
検索流入はサイトの成長に欠かせない要素なので、SEOに悪影響を与えるリスクを最初に潰しておくことが重要です。
運用トラブルにつながるリスク
「公開したつもりの記事が予定どおりに出ない」「表示される時間がUTC(協定世界時)のままで読者に混乱を与える」など、運用面でのトラブルも起こりがちです。
また、使わないテーマやプラグインを放置しておくと、管理画面に更新通知がどんどん増えて、どれが本当に必要な更新なのか見分けがつかなくなります。
こうした小さなストレスが積み重なると「WordPressって難しい」という印象につながり、更新のモチベーションを奪ってしまう原因にもなります。
セキュリティが弱くなるリスク
WordPressは世界中で使われているため、常に攻撃の対象になっています。
管理者情報がそのまま公開されていたり、古いバージョンを放置していたりすると、不正ログインや改ざんのリスクが一気に高まります。
「自分のサイトは小さいから狙われないだろう」と思う人も多いですが、実際は規模に関係なく自動で攻撃されます。
セキュリティ事故は一度起きると修復が非常に大変で、最悪の場合はサイトを閉鎖せざるを得ないこともあります。
だからこそ、最初にセキュリティリスクを減らす設定をしておくことが欠かせません。
超初心者がやるべきWordPressの初期設定
WordPressを安心して使い始めるためには、最初にやっておくべき基本的な設定があります。
ここで紹介するのは、超初心者でもすぐに実践できて、しかも後からやり直すのが難しい重要なポイントばかりです。
どれも管理画面から数分で完了するシンプルな操作ですが、放置すると大きなトラブルにつながるものばかり。
最初の段階で正しく整えておくことで、余計な不安や手間を減らし、安心して記事作成に集中できるようになります。
それでは、超初心者が最初に押さえておきたい7つの初期設定を見ていきましょう。
サイトタイトルとキャッチフレーズ
WordPressをインストールすると、初期状態では「Just another WordPress site」というキャッチフレーズが入っています。
このままにしておくと検索結果やブラウザタブにそのまま表示され、信頼性を損ねてしまいます。
- リスク
- 検索結果で「何のサイトかわからない」印象を与え、クリック率が下がる。

管理画面の「設定 > 一般」から、サイト名とキャッチフレーズを自分のサイト内容に合わせて変更しましょう。
パーマリンク設定
WordPressをインストールした直後のデフォルトは「基本」で、記事URLは ?p=123
のように数字だけの形式になっています。
このままでは検索エンジンや読者にとって分かりづらいため、「投稿名」を選ぶのがおすすめです。
※記事を公開後に構造を変更するとURLが変わり、検索評価や外部リンクが失われます。
記事を公開する前に必ず確定しておきましょう。
- リスク
- 記事を公開後に設定を変更すると記事URLがすべて変わり、アクセスや検索評価が失われる。

管理画面の「設定 > パーマリンク」で「投稿名」を選び、URLを分かりやすく整えましょう。
タイムゾーン(日付・時刻・言語)
初期状態では海外のタイムゾーンが設定されている場合があります。これを直さないと予約投稿や表示時刻がずれてしまいます。
- リスク
- 予約投稿が思った時間に公開されない、表示時刻が読者にとって不自然になる。

「設定 > 一般」で「タイムゾーン=東京」「サイトの言語=日本語」を選択。日付と時刻の形式も合わせて確認しておきましょう。
管理者アカウントの表示名(ニックネーム+表示名)
初期状態ではログインIDがそのまま公開されることがあります。これは不正ログインのリスクを高めます。
- リスク
- ログインIDが外部に知られやすくなり、総当たり攻撃の標的になる。

「ユーザー > プロフィール」でニックネームを追加し、「ブログ上の表示名」でニックネームを選択しましょう。
WordPress本体・テーマ・プラグインの更新
WordPressやプラグインは常に更新されており、古いまま放置すると脆弱性を突かれる可能性があります。
- リスク
- セキュリティホールを放置し、サイト乗っ取りや改ざんの原因になる。/dd>

ダッシュボードの「更新」から、WordPress本体・利用中のテーマ・プラグインを必ず最新にしておきましょう。
検索エンジンでの表示
「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックが入っていると、記事が検索結果に出ません。
開発・準備中はONでも構いませんが、公開時は必ずOFFに切り替えましょう。
- リスク
- 記事を書いてもGoogleに登録されず、アクセスが一切増えない。

「設定 > 表示設定」で「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックを必ず外しましょう。
使用しないプラグインとテーマの削除
インストール直後は不要なプラグインやテーマが入っています。そのまま放置するとリスクになります。
- リスク
- 利用していなくても脆弱性が残り、攻撃対象になる。通知や更新作業が増えて管理が煩雑になる。

設定方法:「プラグイン」や「外観 > テーマ」から使わないものを削除。最低限、使用中のテーマと最新のデフォルトテーマ(例:Twenty Twenty-Five)だけ残せば十分です。
初期設定と合わせて確認しておきたい項目
ここまで紹介した7つの初期設定を済ませれば、WordPressを安心して使い始められます。
ただし、インストール直後の状態には「必須ではないけれど確認しておいた方が安心」なポイントもいくつか残っています。
これらを放置してもすぐに致命的な問題になるわけではありませんが、知らないうちにスパム被害につながったり、サイトの見え方に悪影響が出ることもあります。
ここでは、初期設定とあわせてチェックしておくと安心な7つの項目を紹介します。
SSL(https)の有効化
サイトを安全に運営するためには、SSLを有効化して「http://」から「https://」に切り替えることが欠かせません。これを忘れると、ブラウザに「保護されていない通信」と表示され、訪問者に不安を与える原因になります。

メインの作業は、WordPress管理画面の「設定 > 一般」で「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」をどちらも https:// から始まるURLに変更することです。ここを直しておかないと、せっかくSSLを導入してもサイト全体に反映されません。
多くのレンタルサーバーでは無料のSSLが用意されているので、契約時や管理パネルで有効化してから、この設定を行うようにしましょう。
だれでもユーザー登録のチェック
WordPressには「だれでもユーザー登録ができるようにする」という設定があります。通常はオフになっていますが、もしオンになっているとスパムアカウントが次々と作られてしまいます。

設定画面の「一般 > メンバーシップ」で、このチェックが外れていることを確認しておきましょう。
コメント設定の見直し
初期状態では誰でも自由にコメントを書き込めるようになっています。放置するとスパムコメントが大量に投稿される原因になりかねません。

「設定 > ディスカッション」で「コメントは手動承認にする」か、必要がなければコメント機能自体を無効化しておくと安心です。
メディア設定の確認
画像をアップロードすると、自動的に複数のサイズが生成されます。これを放置すると不要なサイズが増え、サーバー容量を圧迫する原因になります。

「設定 > メディア」で生成されるサイズを確認し、利用しているテーマのマニュアルやデザインに合わせて調整しましょう。多くのテーマには推奨サイズが用意されているので、それに従えば安心です。
ディスカッション(トラックバック/ピンバック)の無効化
WordPressには、他のブログと記事同士を関連付けるための機能として トラックバック や ピンバック があります。
自分の記事から相手の記事へリンクを貼ったときに「このページからリンクされました」と通知が届く仕組みです。
しかし現在では、この機能はほとんど使われず、むしろスパム通知の温床になっています。

「設定 > ディスカッション」で「新しい投稿に対し他のブログからの通知を許可する」のチェックを外しておきましょう。
投稿用カテゴリーの整備
WordPressでは、記事を公開するときに必ずカテゴリーを選択します。
初期状態では「未分類」というカテゴリーが用意されていますが、そのまま使うと記事が「未分類」に振り分けられ、読者にとって不親切なだけでなくSEO的にもマイナスです。

「設定 > カテゴリー」で最初にサイトの内容に合った基本カテゴリーを作成し、公開時に自動で振り分けられる「デフォルトの投稿カテゴリー」を設定しておくと安心です。
これにより、記事が整理されやすくなり、読者も求めている情報にスムーズにたどり着けるようになります。
カテゴリー「未分類」の削除方法
WordPressは初期状態で「未分類」というカテゴリーが用意されています。放置すると記事が自動的に「未分類」に振り分けられてしまうので整理しておきましょう。
- 「投稿 > カテゴリー」で新しいカテゴリーを作成
- 「設定 > 投稿設定」で「デフォルトの投稿カテゴリー」をその新しいカテゴリーに変更
- もう一度「投稿 > カテゴリー」に戻り、「未分類」を削除
自動生成されるページやサンプルの整理

WordPressはインストール直後に「プライバシーポリシーページ」や「Hello world!」「サンプルページ」といったコンテンツを自動で用意します。これらをそのまま放置すると、訪問者に「作りかけのサイト」という印象を与えてしまいます。
プライバシーポリシーは自分のサイトに合わせて編集して公開するか、不要であれば下書きに戻しておきましょう。また、サンプル投稿やサンプルページは削除して整理しておくのがおすすめです。
プラグインの魅力
WordPressの大きな特徴のひとつに「プラグイン」があります。
プラグインとは、スマホにアプリを入れるように、WordPressに新しい機能を追加できる仕組みのことです。
例えば、SEO調整なら All in One SEO や Yoast SEO のようなプラグインで、タイトルやメタ情報など細かな最適化が可能です。バックアップは UpdraftPlus などで自動保存ができ、セキュリティは Wordfence Security などで不正ログイン対策や監視を強化できます。どれも導入後に個別設定が必要ですが、安心してサイトを運営するための強力な助けになります。
ただし、プラグインはインストールするだけで終わりではなく、それぞれに設定が必要です。設定方法はプラグインごとに異なるため、ここでは詳しく紹介できません。
後日、プラグインごとの使い方やおすすめをまとめた記事を紹介する予定なので、そちらを参考にしていただければ安心です。
最初からすべてを使いこなす必要はありませんが、「プラグインを導入すればWordPressはもっと便利になる」ということだけでも覚えておきましょう。
まとめ
WordPressはインストール直後のままでも記事を書き始められますが、初期設定を整えていないとSEO・運用・セキュリティの面で大きなリスクを抱えることになります。
この記事で紹介した 7つの初期設定 を押さえておけば、超初心者でも安心してWordPressを使い始められます。
さらに、合わせて確認しておきたい7つの項目をチェックしておけば、不要なトラブルを避けてより快適に運営できます。
そして、WordPressの魅力のひとつが「プラグイン」です。詳しい使い方はプラグインごとに異なるためここでは紹介できませんが、必要に応じて追加することで、セキュリティ強化やバックアップ、表示速度の改善など、できることが大きく広がります。
最初に設定を整えておけば、あとは記事作成に集中できます。
小さな不安を解消しながら、WordPressで安心してサイト運営を始めていきましょう。